私たちの目指す介護
認知症への対応
認知症の人の数は、現在約675万人。2040年には802万人にのぼるとの将来推計(厚生労働省)が出ています。高齢者の多くが認知症を患っており、現在も施設を利用されている方の多くが認知症の症状に苦しんでおられます。症状を緩和しその進行を防ぐためには、介護のプロとして認知症ケアのスキルとリスクマネジメントを施設全体で高めていくことが必須です。
私たちは、
①認知症の理解を深める研修会・勉強会
②個々の症状に応じたケアの実践と事故防止
③認知症ケアをチーム全体で推進(認知症チームケア)する体制の構築
④地域全体での認知症予防の推進
に意欲的に取り組みます。
テクノロジー導入
介護職員は、2040年には57万人不足するとの推計(厚生労働省)が出ています。現在も介護を担う人材の不足を理由に、事業所閉鎖や一部営業停止となっている介護施設も増えています。人材の安定した確保は経営を維持するための重大案件なのです。
私たちは、介護の現場にテクノロジーを積極的に導入しています。離床センサーやバイタル測定機能等を備えた見守り支援機器、電子記録によるペーパーレス化、特浴をご利用される方のマイクロファインバブル洗浄、かかえ介助をなくすための移動支援機器などがあります。
職員・利用者様双方の負担軽減、業務効率化によるQOLの向上、職員の健康増進(腰痛予防・メンタルヘルス等)、職員の離脱防止と新たな職員の獲得など、人材確保・定着につながるあらゆる効果を実感しています。
多職種連携
「利用者様の安心安全な生活」を実現するために欠かせないのが 多職種連携 です。日々変化する体調や認知症の症状を、利用者様をとりまくように医師、看護職員、介護職員、歯科衛生士、機能訓練指導員、管理栄養士、ケアマネージャー、生活相談員が情報共有・連携します。それぞれが専門職としての知識と経験をもとにアイデアを出し合い、よりよいケアをプラン化し、ご本人及びご家族の理解・同意のもとで実践します。
また、この連携は施設内にとどまらず、必要に応じ連携医療機関、訪問歯科、訪問マッサージなどの各種外部サービスへも波及します。ひとりの利用者様のおだやかな日々を、多くの職種が手を取り合い、協力して守っていくという思いで、みながそれぞれの立場で日々奮闘しています。
安らかな看取り
これは特養の話ですが、大げさでなく、私たちは新規で入所されたその日から、安らかな看取りを意識します。私たちは、「安らかな看取りとは痛みや苦痛を伴わない自然な最期」だと定義しています。自然な最期を迎えて頂くためのケアと、一日でも長く生きてもらうための処置では内容や選択は間違いなく変わってくると考えています。
利用者様がまだお元気なうちは、「失礼な話だ」と思われる方も多いですが、特にご高齢な方や既往歴をお持ちの方などは急な体調変化も想定されるため、ご本人やご家族がこの 看取り についてどのような想い・希望をお持ちなのか。ここは常にカンファレンスなどを通じて施設職員と共有・情報交換することを心がけ、職員間で周知します。
人は死期を悟ると、食べ物や飲み物を自らの意志で受け付けなくなり、呼吸も変化してきます。この段階では、最期のときを安らかに穏やかにゆっくり自然に迎えて頂けるよう、声掛けや手足をさするなどの終末期ケアを行います。